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「転職で賃金増えた」物語の終焉

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転職時に前職より賃金が上がった人の割合が2018年10~12月期に1年半ぶりに前年同期を下回ったと日本経済新聞で報道されています。

報道によれば、例えば昨今の自動運転やAIブームで引き手数多ITエンジニアで、転職で賃金が増えた人は30.1%で、7四半期ぶりに前年割れになりました。

ここ数年、実体経済が好調だったため、即戦力を求める企業が増加した一方、日本では海外と比べて高い能力・スキルを持った人間の転職が一般的でなかったため、転職市場に大幅な人材不足が発生していました。しかし、世界経済の拡大基調が曲がり角を迎えたことで、日本企業の間にも採用拡大に慎重になっています。

実は、転職者を受け入れる企業というのは、給与の引下げや雇用調整にも柔軟であることが多いことに注意が必要です。いったん転職で給与が上がったからといって、安穏としていられるものではなく、ほんの少しの給与増のために自らの人生を大きなボラティリティーに晒してしまうことが少なくありません。特に、日本の累進課税の税制の下では、高スキル・高収入な人ほど、給与所得が上がっても、増分の多くが税金で取られてしまい、手取り収入は思ったほど上がりません。

このため、転職するよりも、今いる企業で安定して上昇していく賃金を確実に受け取った上で、企業の福利厚生を活用しながら節約してお金を貯め、iDeCoやつみたてNISAなどの税制メリットを享受しながらインデックス投資を進めて、最高でも20%の税率しかかからない副収入を雪だるま式に増やしていった方が、金銭的にはよほど豊かな人生が送れることも少なくありません。

もちろん、精神的なやりがいや満足感のために転職することも否定はしません。しかし、日本的な大企業・中堅企業に勤めている人は、今後、高齢者雇用安定法が改正されるなどして、同じ企業で安定して給与を受け取り続けることができる年数が増える可能性があることを踏まえると、同じ会社に踏み止まることのメリットも相当あることを十分認識すべきです。

また、働き方改革の影響で、近年、日本の大企業では、少しずつですが労働環境のホワイト化が進んでいます。これに対して、大企業の業務のアウトソース化の影響で近年活発に採用活動を行っているコンサルティング会社などは、労働集約的で業績査定も厳しく、どんどん若手が入ってきて厳しい競争に晒され続けないといけないので、2、3年前に意気軒高として転職してきた有望社員が、いつの間にか社内に居場所が無くなっていることも少なくありません。

転職エージェントの都合の良い話にまんまと乗ってそういう会社に転職してしまった人は、株価を高値掴みしてしまった投資家と同じで、これから経済が曲がり角を迎えるとともに、厳しい現実に晒されることは想像に難くありません。

少なくともしっかりした給与を貰える大企業・中堅企業に勤めている人は、余計な欲心を起こさず、今いる安定した職場で安定した給与収入を確実に得て、福利厚生や税制優遇を賢く活用して節約・投資を続け、人生の勝者になりましょう。

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