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【悲報】タクシー業界の既得権益ゴリ押しでライドシェア広がらず

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ライドシェア(自家用車を使った配車や相乗り仲介のサービス)が、過疎地を中心に徐々に始まりつつあると日本経済新聞で報道されています。

しかし、実際のところ、道路運送法により既得権益を享受しているタクシー業界の反対運動により、我が国における当初のライドシェア構想は頓挫したといって良い状況にあります。タクシー需要の多い都市部や主要な観光地ではライドシェアは全く進んでおらず、日本ではライドシェアは一部の過疎地で細々と利用されるだけの完全なニッチサービスになってしまったと言って良いでしょう。

出典:日本経済新聞

2016年3月の政府の「国家戦略特別区域諮問会議」において、訪日外国人観光客等の受け入れに関する規制改革案が提示されましたが、その一つが過疎地での観光客に対する自家用車を使った有償運送サービスを可能にするための道路運送法の規制緩和でした。

そもそも、本当にタクシー以外の運送サービスが危険なのであれば、過疎地ですら規制緩和が認められるべきではないので、なぜこのような限定がかかっているのか理解できません。今後、更に規制緩和を進めていくためには、制限があったとしてもまずは規制緩和を始める方が良いのですが、タクシー業界からの反発をかわすための苦肉の策だったのだと思います。

それだけではなく、規制緩和が行われる国家戦略特別区域に認定されるためには、市町村や他のバス・タクシー事業者と事前協議が必要とされていました。つまり、タクシー業界の既得権益を競争を通じて消費者に還元するというライドシェア本来の趣旨を全く無視する内容となっていました。その結果、当然のことながら、タクシー業界が既得権益をみすみす手放す筈が無く、自治体もそんな火中の栗を拾いたいと思わないため、現在、国家戦略特別区域申請を行う自治体は全国でほとんど存在しません。

しかも、運営はNPO法人や市町村などが非営利で行うこととされていました。世界のどこを見ても、ライドシェアの運営主体がNPOでなければならないなどというルールを設けている国は、日本ぐらいでしょう。真に優れたライドシェアサービスを提供するにはUberであれLyftであれ莫大なシステム投資が必要です。にもかかわらず、地域限定でただでさえ採算が取れない構造にしておいて、さらにNPO法人がライドシェアの運営主体になれないのであればライドシェアは認めないという、とんでもない過剰規制になっているのです。

こんなことになってしまったのは、一重に既得権益を守りたいタクシー業界が大反対運動を展開したためです。彼らはライドシェアと戦うと言っていますが、実際には消費者への利益還元の圧力との戦いなのです。

出典:日経クロステック

東京ハイヤー・タクシー協会の川鍋一朗会長は、そうやってライドシェアが国内に入ってくるのを阻止しておきながら、いずれは既得権益をゴリ押しし続けられなくなるのを見越して、「(ウーバーなどの)ITサービスには見習うべきところがある」などと言って、配車アプリを開発するなど対策に余念がありません。反対運動のデモ行進で他社のビジネス展開を阻止しておきながらその一部を真似るような行為がこの日本で認められて良いのでしょうか?

私はニューヨーク、ロンドン、上海といった世界の大都市でUberや滴滴出行といったライドシェアを使ったことがありますが、その便利さと安さを忘れることができません。それに比べて、日本のタクシーは、料金が高いばかりでなく、酷い態度のドライバー、運転の荒っぽいドライバー、高齢者で運転がおぼつかないドライバーがいても、まともにフィードバックする仕組みすら無いのが現実です。

一日も早く、日本でも、競争を反映したまともな価格で、適切な評価システムにより品質の担保された運送サービスを利用できる日が来ることを、祈っています。

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